ことりと夫婦とぽこたろうと 〜不妊治療→妊娠→子育ての記録〜

さっぽろ在住、子供が欲しい夫婦の、試行錯誤やあれこれの結果、息子を授かった話。

漢方薬局に行ってみた

ある日の仕事終わり

友達と待ち合わせ。

時間まで1時間強あったので

 

漢方薬局に行ってみました。

 

飛び込みです。

予約も何もしていませんため、

この日はざっと話だけ聞いて、

後日より詳しく状態を確認してどんな漢方薬を処方するかご案内しますとのこと。

 

そして改めての訪問。

わたしの治療歴と体の気になるところ、

生活スタイルなどをお話しして、

出てきたお見積り

「フルラインで処方すると6万強ですね」

 

6まん

 

ひと月ですか?

 

「ひと月です」

 

いやいやいやいや

無理無理無理無理

それハイわかりましたお願いしますって言える人がどれだけいると思って?

子供欲しいならお金積んでくださいねってことかよ〜〜限度があるわーーー

 

そして金銭面の他にも、

前向きに検討できなかった理由が。

途中から夫が合流してくれたのですが

「あの人、ツマちゃんに合わなそう」

そう、わたしもそう感じていたんです。

なーんとなく、

あ、この人に任せてみようとは思えないかもー という感覚。

そんなわけで飛び込みで訪問したお店は見送りになりました。

 

ただ探してみると不妊に力を入れている漢方薬局は札幌にもいくつかあるようなので、

いま飲んでいる当帰芍薬散があんまりかな?と思ったら相談だけでも行ってみようと思います。

 

鍼には相変わらず、通っています。

流産を告げるのがちょっと気まずかったけど、

とっても残念がってくれてゆっくり話しを聞いてくれて

なんだか助けられたし、

ここも婦人科に力を入れているからか

やっぱりこういうケースも少なくはないようで、

変な言い方ですが慣れているのか

腫れ物に触るような雰囲気ではないのがありがたく

それからも週一通うペースは変えずにいます。

ついでに肩背中のコリに対しても施術してくれるし、

なによりいつも担当してくれる人が好きなんですよねぇ。話しているのが楽しいです。

他の患者さんのデータから、術後何周期おいて再開するのが多かったのか調べてくれてたのは嬉しかった。

週一のちょっとした癒し。

 

術後処方された薬を飲み終えました。

次は生理を待って、終わる頃に子宮鏡検査。

土曜日にうまく当たってくれれば休み取らなくていいんだけどなー

手術15日後 術後初受診

突然増えた謎の出血について、

受診が必要か、週明けの月曜日に問い合わせて見ました。

回答はやっぱり、みてみないとなんとも言えないと。そりゃそうだ。

もともと2日後に予約を入れていたのですが、

その日も空きがあるとのことだったので予定を少し早めてもらい、行ってきました。

 

内診の結果はなんともないとのこと。

まだ子宮内に血が溜まっているところがあるので、

それが出てきたんだろう、

お腹の痛みもおそらく、広がっていた子宮が収縮されるためのものではないか、と。

まだ何回かこういうことがあるかもしれない、

出血もしばらく続くかもって。

ネットの情報では術後2週間くらいで出血は止まると書いている人が多かったのですが、

診てもらったうえでそういうことならまぁ、大丈夫なんだろう。

やっぱり診てもらえるとちょっと安心。

 

この日、染色体検査の結果も聞けるのかと思っていたけど

検査に出してから一ヶ月くらいかかるとのこと。

結構かかるんですねぇ。

代わりに病理検査の結果というものをもらいました。

絨毛しか検出されなかったからなんとか…

全然わからなかった 笑

のちに調べてみたところによると、胞状奇胎という異常妊娠がわかることもあるとか?

そういうワードは出てこなかったから、一先ずは安心していいんだろうか?

 

この日はこれで終わり。

ちょうど一週間後、翌月曜日から飲んでくださいと、プレマリンとメドキロンという薬が二週間分出ました。

これで一度生理を起こして、

その後の子宮内の状況などで治療再開するかもう一周期見送るか決めるのだそうです。

それと、

最近立ちくらみがひどいのです。

昔からよくあることではあったのですが、

最近は特にひどくて一度気を失ってしまったくらい。たまたま夫と一緒にいる時で、キャッチしてくれたので大事には至りませんでしたが。

そのことを伝えると、漢方飲んでみましょうか、と

当帰芍薬散を出してもらえました。

ちょうど漢方薬ってどうなんだろうと思っていたところだったので、保険適用で処方してもらえてよかった!

しばらく続けてみます。

 

 

ついでに…

エアロバイク、続いています!

何かしながらだとあっさり30分くらい経っていて

達成感はあるし

汗をかくから運動した感もあるし

いいんじゃないこれ??

ただ、ヨガもやりたい。

でもどっちもやるほど時間がない。

なので、毎日交互にやることにしました。

すこし無駄な肉がスッキリするといいなぁ〜

 

手術13日後 出血量が増える…

手術後、わずかな出血がだらだらと続いていました。

でもおりものシートで余裕で間に合うくらい。

もうそろそろ完全に止まるのかなーなんて感じ。

 

が、

手術翌週の週末、友達と飲みに行って帰って来ると

明らかに量が増えている…

あれ?と思うくらいでそんなに気にもしていなかったのですが、

翌日土曜の夕方、

おりものシートでは足りないくらいの、それなりにまとまった量の出血が…

そしてなんだか、ずっと張りを感じていた右下腹部が痛いような…?

 

さすがにびっくりしたものの

病院はもうやっていない。

困ったけどとりあえず週明けに問い合わせることに。

血が出るってやっぱり怖い。

手術7日後 体づくりを始める

術後最初の週末に、

我が家にやってきました。

エアロバイク

 

運動不足。自覚は充分ありました。

そう思って始めたヨガだったけど、

安定するまでは控えてとドクターストップ、

そうなると月謝制のところだったので

どうしても無駄になってしまうとやむなく退会…

ところがこんなことになってしまい、

かといって「妊娠判明のため退会」(キャンペーンで月謝免除になってたので普通には退会できなくて事情話した)だったため

また通い直すのも気が引けて…

 

ウォーキングやランニングも考えたけど、

夜出るのは危ないからいや。

朝は無理。

となると時間がない。

家でできること、

それなら時間はつくれるし

天候にも左右されない。

じゃあ家で自転車漕ごう!

 

夫の賛同も得られ、

すぐに購入。

その日から毎日30分を目標に、

自転車、こいでいます。

両手が空くからゲームしたり本読んだり動画見たり、

30分があっという間!

というかむしろ、ゲームするために自転車に乗っている!!

これは続けられそうですよ〜〜

 

若干負荷を強めにはしてあるのですが

でもゆっくり漕いで、全然がんばってはいません。

それなのに終わる頃には汗をかいている。

ああ。なんて健康的。

 

ついでに小尻になってくれないかなぁ…

手術3日後

術後2日お休みをもらって仕事復帰。

体調的にはそこまで辛くなく出血も少量だったのですが、

気持ちのほうがまだちょっとついていかなくて休ませてもらいました。

仕事中に泣かれても困るだろうしな。笑

 

意を決して出社。

朝、更衣室で上司以外では一人だけ、

お子さんのいる方なので妊娠したことを話し

いろいろ相談させてもらっていた同僚さんに会い、

案の定泣き出す

よしよし、辛かったね、

上司には言っておくから落ち着いたらでておいで、

と置いてってもらう。

赤い目が落ち着くころ上司がやってきて

「これ、少しでも気持ちが落ち着く足しになればいいんだけど…」と

東京土産と、包装された、おそらく流産した人に向けた本をいただく。

ひーーーーん泣

みんなにはうまく言っておくからしばらく経ったらおいで、と言ってもらい

また少し泣かせてもらう。

 

その後、

副支社長に呼ばれ応接室で経過報告。

こんなやりづらい話題で時間をもらうのも申し訳なかったのですが、

「実はねえ」と

以前、奥様にも同じことがあった経験を話してくれました。

奥様は気持ちが塞いでしまって、一年ほど心療内科にも通っていたとか。

「結局立ち直るには、その後無事に産むまでかかった」とのことでした。

体も一週間はまともに動けなかったそうで

本当に大丈夫?しんどくないの?と体調の心配もしてもらって、

辛かったらなにも気にしないで休んでいいから、無理だけはしないで

と言ってくれました。

 

支社長にはいつの間にか妊娠したことが伝わっていて

(自分で言うのは時期を迷ったし、ぱらぱら休んでしまっていたので知れてても全然よいのですが)

ついこの間、

「聞いたよー体調はいいの?

絶対無理しないでね?」

なんて言ってもらったばっかりでこの結果となったわけだったのですが。

伝わってるからには、と挨拶に行くと

また応接に呼ばれ、

なんと支社長の奥様も同じ経験があると。

すごくプライベートな体験談を話してくれたり

異動前にいたところの部下の女性は

3回流産して、でも諦めないで

いま4回目の妊娠をしている、

と教えてくれたり。

ずいぶんと体調のこと気にしてくれてるな?とは思ったのですが

きっと辛い思いをしている奥様を側で見てきたからだったんでしょう。

 

めっちゃ励まされてる、

そして心配されてる、わたし。

卑屈になっているわけじゃないし

みんな心配してくれてるのはよくわかるけど、

同じ経験をした人からの励ましは

より沁みるというか。

 

そしてなにより、

ネットの情報で知ってはいたけど

現実として経験者は案外多いんだ、という事実が

わたしをようやく納得させてくれました。

たまたま、わたしの周りにはいなかっただけでね。

それを公表していない人ももちろんいるだろうし。

わたしだけ特別に不幸だったわけじゃない。

乗り越えた人はいっぱいいるんだ、

 

これで本当に、

不幸に浸るのはもうやめだ、と思えたのです。

がんばって復帰してよかったのかも。

 

周りの人には(話してもいいと思える人には)

突然3日も休んですみません、

実は手術をしてきた、

ということだけを話しました。

すごく驚いてとても心配してくれる人、

わたしがしんどそうだとやってたことを代わってくれる人、

「ここのお店に品物預けてあるから、帰りに受け取ってってね」といわれ、

寄ってみるとケーキが出てきて

チョコプレートには"大丈夫 大丈夫!"

なんてことをしてくれた人…

ありがたすぎて

それにまた泣けてくる。ほんと。

 

…もちろん、

みんながみんな好意的なわけではないですが。

嫌な思いしたことは、書かない!!笑

 

帰宅後、

いただいた本を夫と読みました。

 『ごめんね、ありがとう。』

ごめんね、ありがとう。 (?産まれることができなかった赤ちゃんから届いたメッセージ?

流産してしまった赤ちゃんが

どうして生まれてこられなかったのか、

それにはどんな意味があったのか

を絵本のように柔らかく語ったお話。

正直、わたしは

天使になったとか空に帰ったとか

そういう考え方はしていないのですが

それでもじんわりしたし

(それよりも自分のお金を使ってでも

わたしを励ますためのことをしてくれたという事実がとても心に染みた)、

夫は涙ぐんでました。

 

うれしいな。

またがんばろー。

 

宣告から手術まで

遡って、

流産宣告を受け病院から帰った、次の朝。

 

明け方、

泣いていることに気づいて目を覚まし、

夫にポツリポツリと気持ちを話しては涙を流し、

眠る前、横になればまた思い出されて嗚咽を漏らし。

週末でまだよかった。

とても仕事に行けるような精神状態ではありませんでした。

 

やっと、やっとここまで来られたのに。

なんでわたしが?

どうしてわたしだけこんな目に合わなきゃならない?

周りはみんな出来て産めて、流産した人なんていないじゃないか。

そんなことばっかり考えていました。

 

そんななかで

夫は、

わたしが泣き出すたびに何も言わずにただ隣に来て、背中を撫でていてくれました。

なにもする気力がなく家事を放り出したわたしに(ごめん…)文句も言わず、

黙って家事をこなして終われば寄り添ってくれました。

 

やさしいなあ。

この人が好きだなあ。

ああ、この人の子供が欲しいな。

しみじみ思いました。

 

今思うと、それまでのわたしの思いは

「子供が欲しい」→育ててみたい・子供がいるってどんな感じ?

みたいな、「興味」が強かったような気がします。

それが、今更だけどこのときから明確に

「夫との子供が欲しい」に変わった。

 

そのまま伝えました。

「かなしくてたまらない。

でもやっぱり、(夫)くんとの子供が欲しい。

まだ今は、かなしみにどっぷり浸らせて欲しい。

だけど必ず立ち直るから、少しだけ待っておくれ」

 

夫は

「うん。

術後をして、

ちゃんと体調をもどして、

そうしたらもう一度がんばってみようか」

 

 もうやめようとは言わなかった。

よし。

大丈夫、まだわたしはがんばれる。

思う存分泣いたら、もう一度仕切り直しだ。

 

そんなふうな若干前を向いた気持ちで、

手術に臨むことができました。

掻爬手術

手術前日。

21時以降絶食ということでご飯を早めに済ませねば。

景気付けにお寿司食べよう!と揚々と近所の回転寿司に向かったのですが、

わたし今、体的にはまだ妊娠してることになってるじゃない?ということは抵抗力も落ちてる状態だよね?

万一中ったらヤバい…?

ということに順番呼ばれた直後に気づき。

大事を取ろうとすごすごと退店、結局その日は某HMのお弁当になりました。

いや、好きだけど、から揚げ。

 

何があろうと不眠と無縁なわたし、すこんと朝までしっかり寝て

化粧・ネイル禁止とのことで支度もほとんどかからず。

仕事に行くより早く家を出て、

朝イチで受付後、あらかじめ渡されていた坐薬を使用。

自分でするのはほんと難しい…

 

静脈麻酔なので付き添いは不要、帰りに迎えに来てと言われたのですが、夫が休んで1日ついていてくれました。

 

貧血検査の採血にすぐに呼ばれて、内診。

一度も見てもらったことのない先生…手術専門なのかな?

エコー結果、やはり状況変わらず。

そのまま術前処置になりました。

 

これが噂に聞いたラミナリアか…!

(掻爬手術、体験談を読みあさった)

卵管造影が本当に死ぬほど辛かったので

これも絶対痛いよなーあー怖い怖い怖い

とガチガチになっていたと思いますが、

坐薬が効いたのか、意外にもときどき うっ となるくらいで、無事最後まで耐えきることができました。がんばった。

 

そのまま待合で放置。寝かせてほしい。

3時間ほど置いておかれました。

その間わたしはひたすら手術のことや術後の痛み方について調べていたのですが、

夫は体質改善の方法や次へ向けた準備を探っていてくれました。

清田にお茶の専門店があって、不妊の人向けのものもあるとか。

漢方薬局でそういう方面に力を入れているお店があるとか。

うれしかったです。もともと協力的な夫ですが、彼からこういう提案をしてくれるというのはあまりなかったかも。終わって落ち着いたら、行ってみようか。

 

座っているのにも疲れ果てたころ、ベッドのある部屋に呼ばれました。

ここからは一人で行きます。

まず点滴を打たれ、しばらくして

前の方が終わったら手術室に入りますから、麻酔を効きやすくする注射打ちますねー

と肩に筋肉注射。いたい。

そしてまたしばらく待機。

 

次か。

とうとうお別れなんだな。

と思ったら、ちょっと泣けてきた。

 

順番が来て自分で歩いて手術室にむかいます。

内診台のような椅子があって、いつものように腰掛け、繋がったベッドにそのまま仰向けになったところで

両足を固定されました。

動いちゃうのか…

 

点滴をさしていたところから麻酔を入れ、いくつも数える間も無く半分意識をなくした…ような気がします。

いじられてる感覚があるわけではないのですが、完全には眠っていない。

ジェットコースターの類が苦手なんですけど、あれに無理やり乗せられて降りられないような。急流下りのほうが近いかな。

白黒の世界がぐるんぐるん回って気持ち悪くてたまらなくて、

(でも白黒なのが切り絵のアニメみたいでなんだかアーティスティックだな、なんて冷静に考えてる自分もいたり。)

お願いだ早くやめて気持ち悪いもうだめ、と思っていたら大きくぐるん、と回った感じがして(たぶんストレッチャーに乗せられた?)

次に気がついたら元いたベッドの上でした。

 

うっすら意識が戻ってくるとお腹が痛くてめまいがして喉が渇いて、

勝手に体が動きナースコール連打…ごめんなさい…

 

おなかいたい

気持ち悪い

お水のみたい

ということを必死に訴えているのですが意思とは無関係に口をついて出て来ていて、

看護師さん薬がそのうち効いてくるし水はまだダメって言ってんじゃん大人しく待ちなよ、と心の中で冷ややかに状況を見つめているやはり冷静な自分がいました。なんなんだ。

一眠りして麻酔が切れて意識が元どおりに戻った時、ぼんやりしていた時のことも全部覚えていて非常に恥ずかしかったです。

 

立ち上がり、トイレにも行けるようになったら大丈夫とのことで、術後たぶん4時間くらいで起きたんだと思います。

 

再び内診して状態確認。

ひどい出血もないし、きれいになっているとのことでした。

夫とも話し、わたしたちは染色体検査を依頼することに。

二週間後の検診で、今後の方針と検査結果の話をすることになるのでしょう。

 

大変な1日でした。